今日はお洗濯には欠かせない「泡」のお話です。
洗濯には泡がつきものですよね。洗濯中よく泡立っている方が汚れが落ちているように感じる方も少なくないかもしれません。
果たしてそうでしょうか?
洗濯における泡の役割を考えてみましょう。
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まず泡ができるのは、石鹸や洗剤の主成分である界面活性剤の働きによるものです。
水だけをいくらかき混ぜても気泡はすぐに消えてしまいますよね。界面活性剤はその気泡と水を馴染ませて安定させます。シャボン玉がなかなか割れないのも界面活性作用で安定しているからです。
話がそれましたが、汚れを落とすという事に関して大事なのは、界面活性作用だということです。界面活性作用で洗濯物から汚れを剥がれやすくし、剥がれた汚れが再び衣類に付着するのを防ぎます。
合成洗剤と違って、石鹸は一定の濃度より低くなってしまうと界面活性作用が急激に弱まります。この時の目安が泡が立っているかどうかという事になります。もし石鹸をお使いで洗濯の途中で泡が立たなくなってしまったら、石鹸を足さなければいけないという事になります。
しかし、現在は合成洗剤が主流と思われますし、全自動洗濯機の運転中に途中で洗剤を足すという事は考えにくいです。
では泡は必要ないのでしょうか?
私の答えは「適度に必要」というとこでしょうか。
ドラム式の洗濯機をお使いの方も多いと思いますが、ドラム式の場合はあまり泡立たない洗剤を使うのが一般的です。ドラムの中で泡が充満すると泡が必要以上にクッションの役割を果たしてしまい、ドラム式本来のたたき洗いが出来なくなります。
縦型洗濯機の場合も泡が立ちすぎると泡切れが悪く、洗剤成分が残る場合があります。そうするとすすぎもしっかり行わねばならず、水道代も嵩みます。エコの観点からも最近は泡立ちの少ない(あるいはほとんどない)洗剤が主流と思われます。
何度も言いますが、泡で汚れを落とすわけではなく、界面活性剤の溶けた溶液で汚れを落とします。
これはあくまでも洗濯での話です。なめらかな表面(食器や浴室の壁)などは泡が直接汚れ(特に粒子の汚れ)を包み込んで落とす役割もします。しかし衣類などは凹凸の大きさが泡よりも小さい場合が多いので泡の働きには期待が出来ないのです。
ついでに、男性用のスクラブ入り洗顔クリームはしっかり泡立てて使用してください。泡がクッションの役割を果たし、スクラブで肌を傷める事を防ぎます。
洗濯は泡で汚れを落とすわけではありませんが、界面活性剤の特徴として泡が洗浄力の目安になることも間違いはありません。
泡についてはお好みでと言ってしまえばおしまいですが、私は視覚やイメージも大事だと思っているので、泡立ちが全くない洗剤よりも少し泡立つくらいの洗剤の方がやっぱりきれいになっているような気がしてしまいます。
この記事を書いた人
村上裕之(Hiroyuki Murakami)
山口市のクリーニング店の2代目。趣味はおいしいものを食べることとマンガを読むこと。会社のミッションは服を大切に着る文化づくりに貢献すること。最高のクリーニングを提供するためお客様からいただく納期に対して地域に募金をしたり、J2リーグ所属「レノファ山口」のユニフォームクリーニングなど地元に貢献中。
オフィシャルサイト
http://murakami929.jp
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