梅雨のこの時期、長雨が続くと洗濯ものが乾かなくなります。
それを取り上げて、いろいろハウツーを伝授する企画がございます。中にはびっくりするような方法もありますが、元をただせば基本理論は皆同じです。
では、改めて洗濯ものの乾燥に関しての、基本理論を紹介いたします。
下に続く
電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適
呼吸がしやすく、蒸れないクールエアマスク「Be*AIR」


宅配・保管クリーニング(ラクリ)
洗濯ものを乾燥させる要因は次の通りです。
①温度 →高いほど乾燥が早い
②湿度 →低いほど早く乾く
③風力 →空気が循環、風速が早いほどよく乾く
④表面積→洗濯物を大きく広げるだけ早く乾く
気温が高く空気が乾燥していれば、よく乾くのは当然ですが、その条件がそろわない状況では、それを補う方法が必要です。
ではそれに関して、まずは空気の循環から説明いたしましょう。
洗濯物の繊維に含まれる水分が蒸発して、洗濯物の表面にある空気に水分の被膜を作ります。このままだと、洗濯物の表面の空気は高い湿度のままになるので、更なる繊維からの水分は蒸発しにくくなります。
ところが空気が循環して、洗濯物の表面の空気が入れ替わると、繊維から再び水分が蒸発してきます。洗濯物の水分が内部から表面に移動して、そして新たに蒸気となり放出されます。
これが繰り返されると、良好な乾燥を得られることになります。また温度や湿度の環境が悪くても、それを補完する働きを得られるでしょう。
そこで一番効率よく乾く空気の流れは、洗濯物の表面の水蒸気を吹き飛ばす「水平方向」の流れです。
表面積を広く干すというのは、この空気の流れを効率よく得るために、二重・三重に折り曲げることはさけるべきということです。更に、風を当ててはためくほどになると、繊維の内部の水分が、そのはためく運動により表面に押し出されて、その動きによりよく乾くことになります。
扇風機などの使用も、とても理に適っております。
これからの季節は、気温は上がりますが湿度も高くなり、それがネックになります。特に部屋干しの場合は、先程述べたような空気の流れは、サーキュレーター等の使用外では、窓を開けられるなどの環境がないとまずは望めません。
ですが、乾燥の四つの要因を理解しておれば、いろいろと工夫も出来るのではないでしょうか。
例えば、部屋の空気の流れを考えて、できるだけ部屋の真ん中に干すとか、洗濯物の表面積を得るために干し方を工夫するなど、結局メディアで紹介されるノウハウも基本は同じだと思います。
乾燥に関連して、もう一つ気になる事があります。
洗濯脱水機での脱水は、Maxでおおよそ50%水分が脱水できると言われています。(機械や繊維により、脱水には差が出ます)
繊維をいつまでも湿った状態で置いておくと、伸び・縮み・ねじれの原因になり型崩れを起こす可能性があり、また気温の高い中では菌やカビの繁殖が懸念されます。
洗濯で脱水終了後は、必ず速やかに形を整のえて乾燥しましょう。何かと忙しい中、これが出来ないことが意外と多いようですが、洗濯層の匂い移りが発生することもございます。
(文/Takeshi Tsukiyama)
TAKESHI TSUKIYAMAの最新記事
イドカバネットは
衣類やお洗濯・お掃除など日常生活にまつわる情報を毎日お届けしています
気に入ったらFACEBOOKやTwitterから更新情報を入手してね