秋らしくなってきましたが、まだ半袖の方も町に見受けられる今日この頃。
本日は「いまさら聞けないお洗濯の原理」原点回帰な話題です。
洗濯についてプロのクリーニング業者でも知っているようで知らないことがあります。
知らないというより、当たり前過ぎて「考えたことがないこと」って結構あるもんです。
下に続く
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衣類の性質、汚れに合わせて、これらの要素を変えることによりあらゆる洗浄が成り立っています。
①溶剤はなにするの?(水、有機溶剤(ドライ)など)
これは衣類から出たよごれを抱き込んで、洗い流してくれるもので、種類としては
代表格「水」
プロは「石油系溶剤・パーク溶剤・フッ素系溶剤・臭素系溶剤・シリコーン溶剤・リモネン溶剤なども使用します。
②化学力はなにするの?
大きいくくりで3つに大別できます。
・洗剤(界面活性剤):溶剤を染み込みやすくして汚れを引きはがし水中にくるめ取る。
・助剤(ビルダー):洗剤の力を持続させるために助ける。
・添加剤:洗剤の弱点を補ったり、風合い、白さや、溶かしにくい汚れを溶かすのが目的。
③機械力は何するの?
洗剤を水等に溶かすために攪拌し、衣類に物理的な力で汚れを剥がします。
種類としては
・ドラムの回転(たたき洗い)=ドラム式洗濯機
・羽の回転(水流を発生させる)=縦型洗濯機
・超音波(細かい振動で汚れを砕く)
・押し洗い(優しく水流を通す)等=手洗い時
④時間は何するの?
あらゆる汚れは、溶剤(水とか)に溶けるには時間が必要です。
⑤温度なにするの?
温度を上げる理由は大まかに3つ。
・汚れは付いたときの温度以上の環境で溶け出ることが多いので。
・汚れに熱を掛けて溶かし、洗浄時間を短縮するために温度を上げる。
・洗剤等を溶剤(水とか)を素早く溶かすため。
これらの5要素を組み合わせて汚れを溶かし、水などに溶かしこみ、排水して捨ているわけです。
ですので頑固な汚れがついている丈夫な綿のYシャツなら、温度を上げ、洗剤の強いのを入れ、ガシャガシャ長時間回して洗濯してもきれいになってよいですが、女性衣類で、生地が透けているようなブラウス衣類でビジュー装飾がついては、そうはいきません。温度も上げると装飾が損傷、生地は機械力を上げると損傷の恐れがあり、そういう場合は、唯一強化できるのは「時間」です。
長時間のやさしい洗いで「温度」「機械力」を補って洗浄しなくてはならないということになります。
このようにプロは、衣類の性質、汚れ具合を考え、5つの要素を巧みに組み合わせて適切な洗浄を心がけているわけです。
また、ご家庭でも何気なく家庭洗濯機の「○○コースボタン」を押していると思いますが、洗濯機の中ではいろいろ考慮して設定されたプログラムが皆さんの衣類を洗っているというお話でした。
(文/Yoshihiro Tamura)
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