春めいてまいりました。花粉被害・・・今年は大丈夫だろうと高をくくっておりますワタクシの鼻の奥でも何やら怪しい気配がしております。昨日は地元ローカルのテレビ番組の取材を受けました富山のフクサワです。こんにちは。
さて、タイトルにあります『クリーニング店がやたらと「しまい洗い」を推奨するワケ』ですが、これはクリーニング店が単に自店の売上に繋げたいからではなく、お客様のお洋服の状態を案じているからです。
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電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適
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麗しきイドカバ読者の皆さまにはもう常識かと思いますが、汚れは時間の経過とともに落ちにくくなりますよね。
シミが付いてから熱と時間による変化が起きなければ、シミは落としやすいので、付いてすぐならほとんどのシミは落とせます。
付着した汚れの構造からみますと、繊維を構成する成分の結晶表面に付着したものは洗うことで落ちます。繊維の非結晶部分に染み込んだ汚れは、汚れの成分と繊維を構成する成分が混ざり合っているため、洗っても落ちにくくなります。
このように内部まで染み込んだ頑固なシミや汚れは、洗浄だけではなく漂白などの化学処理をしたり、シミ抜き機という特殊な機械を使う処置が必要になってきます。すなわち、普通に洗うだけで落ちるものでも、時間が経過すればそれを処置するには通常のクリーニング料金に加算されることにもつながるのです。
そこで問題なのは痛いのはお財布だけじゃなく、衣服の繊維まで薬品や機械によるダメージを受けるってこと。
以上のことからも、クリーニングやシミ抜きの処理を的確に行うためには、できるだけ詳しい情報が必要となります。あなたの衣服はしゃべることができません。なのであなたが代わりにその服の状態をできるだけ詳しく説明することが大事です。
・「いつ」「何の汚れ」を付けたのか
・(汚した記憶がない場合は)どのような着方をしていたか
「汗だくになった」とか「宴席で着ていた」とか
・ご自分で応急処置をしたのか?それはどんな処置なのか。
・仕上がり状態についての要望
など、あらかじめメモに書くなどして行くと良いでしょう。
ここで困るのが不適切な「応急処置」をした場合ですね。たとえば擦ったり洗って乾燥させていたり、化学反応を起こす薬品を使ったり等など。前述の「シミを落としにくくするのは主に熱と時間」で触れましたとおり、ややもすればご家庭でのお洗濯ですら危険な行為にもなりかねません。
こうしたシミは落とすのが困難になりますので、シミと一緒にその部分を脱色させ上から染めなおす、いわゆる色かけ・染色補正などという技術が必要になり、ここでもさらに加算です。お財布も繊維もダメージイタタタタ・・・・・ですね。(大汗)
目に見えないシミや汚れは見落としがち。しかし見えないシミや汚れは意外と多いのです。素材にもよりますが透明な液が付着したものはすぐにシミになるとは限りません。
着用されていた方が気づいていないシミは、クリーニング後に表面化してトラブルになることもあります。全体の汚れが落とされて衣服が綺麗になると、洗う前まで目立たなかったシミが露呈されるからです。
「クリーニングに出す前にはなかったはず」というトラブルは、気が付かなかっただけというものが多いです。
こうしたトラブルを避けるためにも、汚れが目立つか目立たないかで洗濯やクリーニングを考えるのではなく、着用回数に応じて洗濯、またはクリーニングに出すようにした方が安心ですね。
消臭スプレーは汚れや汗に効果がないという事を理解されている方も多いと思いますが、クリーニング代の節約につい止む無く・・・って方も多いでしょう。
もし、クリーニングに出すのがもったいないと思われるなら、せめてご自宅できちんと、素材や汚れの種類を見極めてからお洗濯したいですね。
こちらもご参考にどうぞ!
・汚れや汗は、洗わないととれません。
・ファブリーズで洗おうは、フリスクで「歯を磨こう」っていうのと同じこと。
春の衣替えシーズン、冬物衣類は汚れが目立たないからそのまましまっちゃえ~
ではなく、洗うだけで落ちる段階で適切なお洗濯やクリーニングに出す習慣を!
福沢 結華(Yuka Fukusawa) クリーニングフクサワ スタッフ おわら風の盆で有名な富山市八尾町で家業のクリーニング店に従事。店頭や配達先でお客様に衣類のお手入れ方法を少しでも分かりやすくご説明したくて日々勉強中。クリーニング師、クリーニングアシスタントアドバイザー オフィシャルサイト http://www.fukusawa.jp |
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