「我が家のお洗濯」で、あるエピソードがふっと脳裏をかすめました。
私は結婚してしばらくは子どもに恵まれなかったのですが、8年目に双子の娘を授かりました。
育児にあたり、この子らの肌着などのお洗濯をどうするか・・。と嫁さんと相談されて、クリーニングを業として営む洗濯のプロとして、初めて家庭洗濯のプログラムを考える事になりました。
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電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適
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赤ちゃんは皮脂腺が未発達で、特に2~3ヶ月を過ぎると、お母さんのホルモンの影響が消えるので、皮脂の分泌が少なくなります。
従って、赤ちゃんの肌着の主となる汚れは、ミルクや皮膚の新陳代謝等の汚れ、つまりタンパク質汚れが主と推測されます。但し、タンパク質の中でもミルクのタンパク質はガゼインは、繊維に絡みつき固まってミルク臭のする汚れになります。
このガゼイン汚れは、洗剤で洗っても完全には落とせません。しかし、皮脂の脂肪酸等の汚れは少ないと考えられます。
ならば一層のこと、洗剤を使わなくとも同じではないかと考え、極端ではありますが、1年半ほど洗剤を使わずに肌着を洗いました。
結果、使い古した肌着はやはり黄ばみが目立ち、ニオイが残る程度で買い換えを余儀なく致しました。
しかし、口癖の悪い双子の娘達が、肌着に残留した界面活性剤や増白剤・石鹸カスなどを、チュチュと吸うことがなくって良かったかなと思います。
私は過剰な洗剤有害論者ではないので、生後2年以降は洗剤を使用して肌着を洗いました。
精査して考えてみると、カゼイン以外のタンパク質なら、水だけでも手揉みで良好に落ちても良さそうなです。しかし実際の除去は難しいようです。推測するに、水のミネラル分や、他の要因で混入する金属がタンパク質との結合で黄ばみの原因とも。
「他の要因で混入する」とは
具体的に例えばカルシウムなどですが、水に関しては日本は軟水なのでそれほどミネラル分は含まれていないはずです。しかし現実には、育児のみならず全般的に、お洗濯や漂白で落ちない黄ばみや汚れが存在します。その中にはタンパク質汚れか、タンパク質に金属が関与したと推測される汚れが、潜在的に存在するのではないかと思われます。
特に介護の寝具汚れなどは、皮脂の老廃物に加え、お薬の服用等によるアミノ酸の摂取や金属も関与されると思います。
昨今は、高性能のコンパクト洗剤の登場や、黄ばみなどに漂白剤の使用など、様々な製品や洗浄ノウハウが登場し、また周知されております。また既存の洗剤は、酵素やキレート効果のあるエデットはすでに配合されています。
それは否定する余地はございませんが、タンパク汚れに特化した様な効果ではありません。
より良いお洗濯を想像するならば、タンパク質分解酵素やキレート(金属封鎖)を今一度、再注目しては如何かと考えます。
(文/Takeshi Tsukiyama)
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