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お風呂に入って体を洗おうと石鹸をタオルでごしごし。ところが中々泡立たない。そんな経験ないですか？

石鹸で手を洗おうと、水をかけながら手で石鹸を溶かしていきますが、最初は泡立たないけど、辛抱強く続けていると次第に泡立ってくるのも一緒。また、お風呂場に灰色の汚れがつき易い。これも経験ないですか？

なぜ、石鹸が泡立たなかったり、お風呂場に灰色の汚れがつくのでしょうか？

「うちの水はミネラル豊富」…そうなんです。このミネラルが石鹸の泡立ちを悪くさせたり、灰色の汚れの原因となっているんです。

それが「石鹸カス」と言われるものです。石鹸が泡だたない原因はこれなのです。

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ところが、このナトリウムの変わりにCa（カルシウム）Mg（マグネシウム）といったミネラル成分が脂肪酸と結合する。それが石鹸カスの正体です。

水道中のカルシウムやマグネシウムが石鹸表面の脂肪酸と結合して、石鹸カスの被膜が出来ているのです。

だから、石鹸カスの被膜が取れるまでタオルや手で擦らないと泡立ってこない。石鹸カスの被膜が取り除かれたら、泡立ってくる…ということなのです。

水道中におけるカルシウムやマグネシウム成分の含有量（水の硬度）は、地域によってバラバラ。

赤くなればなるほど、含有量は多くなり、石鹸カスが出やすくなります。

出典：三浦工業株式会社 http://www.nansui.jp/

洗剤の場合はどうなのでしょうか？

ところで、こちらの成分のところに「水軟化剤（アルミノけい酸塩）」とあります。これが優れものなのです。

石鹸カスの原因であるミネラル成分をつかむ性質があります。

百聞は一見にしかず。今回も実験です！

ビーカーには脂肪酸石鹸を入れてあります。そこにお湯を入れてかき混ぜます。

水は白く濁ります。これ洗剤を溶かしたら当たり前と思ってませんか？

この白さは、実は水道中のミネラル分と石鹸成分が結合して金属石鹸ができた証拠なんです。

そこで、その液に水軟化剤を入れてみます。

液が透明になります。これがこの水軟化剤の効果なのです。

業務用ではこれをキレート剤と呼んでいます。

洗濯場やお風呂など、このように金属石鹸（石鹸カス）で黒ずみや硬さが出やすいところは、洗剤の成分を見てください。

この水軟化剤もしくは、キレート剤という成分が配合してある洗剤をお勧めします。

（文／Hideshi Mihara）

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