カシミヤの話
カシミヤは、ウールの高級素材ではありません。
ウールとは羊毛、つまりは羊の毛のことです。カシミヤは、同じ動物性繊維ではありますが、羊毛に対して獣毛の種類にあたり、カシミヤ山羊の毛のことです。
但しカシミヤ山羊でも、標高の高い寒冷地で放牧されたカシミヤ山羊のうぶ毛だけをカシミヤとして使用されます。
もう少し詳しくお話しすると、カシミヤの語源はインドのカシミール地方に由来し、高地で放牧されたカシミヤ山羊は、耐寒性が高く乾燥など厳しい自然環境に耐えられます。
そのカシミヤ山羊の毛は大変剛毛で、その剛毛をかき分けて根元に生える産毛だけを好き取ります。
従って、一頭のカシミヤ山羊から、約150~200g程度しかカシミヤは採取されません。ですから一着のカシミヤセーターを作るのに3~4頭のカシミヤが必要になります。
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カシミヤは軽く柔らかく風合いが良い素材で、独特のヌメリ感と高い保温性があります。しかし、繊維が細く柔らかいために耐摩耗性が低く、毛玉も発生しやすい素材で、カシミヤの短所とも言えます。
(1)連続しての着用は避けて、着用後は柔らかいブラシで、毛足に添ってブラッシングしてください。
(2)脇・袖などは摩耗しますから、毛玉が発生しやすい個所です。毛玉はむしり取ってはいけません。むしり取った後に繊維が引きつってそれがまた毛玉の元となります。必ず、ハサミなどの刃物で切り取ってください。
(3)お洗濯ですが、カシミヤはウールと同じ動物性繊維ですから、水洗いをするとウールと同じく縮む可能性があります。上手に押し洗いすれば、家庭でも縮ませずに洗うこともできますが、縮まなくても風合いの劣化はおそらく避けられないでしょう。従ってドライクリーニングがお勧めなのですが、ドライクリーニングにおいても品質によっては、カシミヤの風合いは劣化することもありますので、クリーニング店の選び方も大切です。
(文/Takeshi Tsukiyama)
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