私、クリーニングとコインランドリー、2つの媒体を担当しているのですが、先日取材していたクリーニング店に、ビックリした品物が持ち込まれました!
なんじゃこりゃ、宇宙服みたいですよね!

実はこれ、スズメバチの駆除で使用する防護服なんだそうです。
1年ほど前に約8万円で購入したもので、ファスナーの取っ手が取れてしまい、「翌々日にオオスズメバチがいる屋根裏部屋で駆除の仕事が入っていて、とても困っていた」と依頼主の方。
私が取材していたクリーニング店というのが、ファスナー修理など、衣類やバッグ等のお直しも看板メニューとなっている埼玉県のお店だったんです。
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電車内や人混みなど
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宅配・保管クリーニング(ラクリ)
依頼主の方も同じ埼玉県内なのですが、そのお店まで片道1時間ほどと決して近くはないものの、「もっと近くでできそうな所に電話してみたけど『そんなのできない』と断られて…」と、ようやくやってくれそうな、このお店にやってきたというわけ。
事前に電話で伝えていたとはいえ、その方が到着したのは20時近くだったでしょうか、ちなみに、お店の閉店時間は19時です(私も遅くまで働きますね…大宮のお店から横浜の自宅に帰ると、いつも日付が変わるころになります)。
さて、片道1時間もかけて、わざわざ持ってきた防護服のファスナー、直るのでしょうか?
ちなみに、依頼主の方が自分で何とかしようと、ネットで調べてとりあえず取っ手をつけてみたそうですが、うまくいかなかったそう。
しかし、豊富な経験を持つプロの手にかかれば、すぐにその場で取り付け! できたのですが、取っ手が取れていただけでなく、テープ部分が少し破れてしまっていました。
となると、本来は厳しいのですが、物が物だけ(めちゃめちゃロング丈!)にファスナー全交換は、相当大変で超高額な修理になります。
そこで、破れたテープ部分の応急処置と、依頼主の方が付け直した際に解いたところまで縫ってあげて、作業は無事終了。

▲破れたテープ部分の応急処置

▲持ち主の方が付け直した際に解いたところを縫う
ここまでさらっと書きましたが、閉店後に受け付けただけでなく、遠方から来てくれた依頼主のために、その場で作業、即、お持ち帰りいただいたんです。ものすごくありがたいサービスですよね。
しかも、その料金は「わざわざ遠くから来てくれたし、(私の)取材のネタになったので」(店主の山崎隆正さん)とのことで、ビックリするほどの超安値!!!

▲領収書に書きこんでいるのはビックリの超安値!

▲出来上がり。応急処置した箇所には注意が必要なので、黒糸で目立たせている
当然、持ち主の方も大喜びで、「実は、ダメもとで来たのですが助かりました! ちなみに軽トラックのホロのファスナーが、閉めても開いてしまうので困っているのですが、ここなら直せますか?」との質問も。
お店側の回答は、「在庫しているファスナーでサイズが合えば、修理できると思いますよ!」
コロナ禍でクリーニング店から足が遠のいてしまったという人も少なくないかもしれませんが、最近のクリーニング店って、こうしたファスナー修理を始め、スニーカーや靴、バッグ、ベビーカーにチャイルドシートのクリーニングなど、色々なことができるお店が増えているんですよ。
クリーニング店は、想像以上に頼りになる――ぜひ、覚えておいてくださいね。
この記事を書いた人
中澤孝治(Koji Nakazawa) ゼンドラ新聞・LBM(ランドリービジネスマガジン)編集長
クリーニング業界紙の記者として業界にかかわる様々なデータ収集と分析、最新の業務用機器や資材の動向、クリーニング店の技術革新などについて取材活動を行っている。が、自宅の洗濯機の使い方が分からない(*^_^*) |
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