今日は洗剤カスの話お話です。
寒くなると、お洗濯も大変ですね。この時期になると、粉末洗剤が溶けにくい、洗剤カスが濃い色の衣類に残る、などのお悩みをお聞きすることがあります。
この対応策として「先に粉末洗剤を水に溶かし、それをよく攪拌してから洗濯機に入れて洗濯する」そうです。なかには、洗剤を水に入れて、数時間入れじっくりと熟成してから洗濯すると良いそうです。
それぞれ皆さん、工夫されて洗濯されておられますね。
ただ、チョット気になった事がございました。それは洗剤の溶け残りと洗剤カスは、全くの別物である点と言う点です。
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洗剤の溶け残りが気になるのであれば、洗濯前に前に攪拌したり、時間を掛けて溶かしこむ方法は理にかなっていますが、洗剤カスが発生した場合、いくら時間を掛けて溶かそうとしても、洗剤カスは水に溶けることはありません。
何故なら洗剤カスは、水に不溶性だからです。
洗剤カスは、金属石鹸と言われる一種です。
通常の洗剤は、ナトリウムもしくはカリウムが化合した界面活性剤です。しかし水のミネラル分が多いと、カルシウムやマグネシウムが界面活性剤を引っ付けて、水に不溶性の洗剤カスにしてしまいます。
従って、ミネラルの多い水の場合、液体洗剤でも洗剤カスが発生します。(非イオン系界面活性剤は発生しません)
もし、いくら攪拌しても洗剤カスが出る場合は、その洗濯用水の水質が原因かもしれません。日本の水道水は、基本的に軟水でミネラル分は低いのですが、それでも地域差はあります。地下水を利用している場合などは、その水の硬度を疑ってみるべきでしょう。
そもそも洗剤には、キレート剤を呼ばれる金属封鎖剤が含まれています。その作用には限界を超えているので、洗剤カスが出るのですが、だからと言ってキレート剤を追加するのはお勧めしません。
多くのキレート剤はアルカリ性で、専門家以外が取り扱わない方がよいと思います。その対策としては、濃縮系の洗剤やジェルボールなどの使用をお勧めします。
洗剤メーカーの差し金ではありませんが、最新の洗剤は界面活性剤の使用も少なく、科学的によく考えられています。
(文/Takeshi Tsukiyama)
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