今日は知識の習得より知識の整理のお話。おうちで洗えるもの・洗えないものの整理をしましょう。
「おうちクリーニング」とか「おうちでドライ」など、過度な表現が乱立しひと目ではなかなかわかりにくい言葉が使われている洗濯業界ですが、混乱を与えないように、また確実・的確に知ってほしいことがあります。
例えば、おうちでは洗えないものについて。
ドライマークが描かれている洗剤を使ったり、ご家庭の洗濯機でのドライコースを使えばどんなものでも洗えると思っておられる消費者のみなさん!!まずは洗えないものがたくさんあることを知らなければなりません。
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電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適
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宅配・保管クリーニング(ラクリ)
Panasonicさんのホームページから情報を確認しますと
水洗い不可(×)でも洗えるものもあります…とありますが
以下の品物は洗えません!と明確に記載しております。
●取り扱い絵表示のないもの
●素材が不明なもの
●絹・レーヨン・キュプラ製品、その混紡品(変色、形くずれします。中には水洗いできるものもあるので、絵表示を確認してください)
●皮革・毛皮製品(形くずれします)
●ちりめんなどの強ねん糸使いの生地
●毛だおれするもの(ベルベットなどの生地)
●色落ちするもの
●和服、和装小物
●シワ・エンボス加工したもの
●形くずれするもの(芯地を多く使ったジャケットやワンピース、コート、ネクタイなど)
この各条件に当てはめると、洗えるものより洗えないものの方が多いのが明確にわかります。
まずは芯地を多く使ったジャケットとありますが、クリーニングに出そうか洗濯機で洗ってしまおうか迷うジャケット類は、おおよそ芯地の塊だと思います。一度着なくなったスーツを解体してみるとよくわかりますよ。それに、芯の入っていない薄手のカジュアルジャケットなどは、もう既に洗濯機で洗っていますよね。
また、色落ちするもの…の識別も書かれておりますが、「綿棒を中性洗剤液で濡らして目立たないところで押さえて色移りしないかチェックしてください」と書かれておりますが、真面目に遂行するとなると、とても面倒なことですね。
そして、絹・レーヨン・キュプラの素材、確実に識別できますか?識別できなくとも、衣服の購入時や洗濯の度に、繊維組成が書かれたケアラベルをチェックしていますか?素材を見分けたりケアラベルを確認するのはとても大切ですが、糸偏仕事をしている人間だからこそ敏感になる情報でして、これはレーヨンだから。ここにキュプラが使われているからなどと判断するのは、かなり難しいお話です。
さらに、シワ、エンボス、クレープなどの加工の有無。「洗濯機では洗わないでください」(洗えません)としっかり書かれておりますが、うっかり洗濯でこれらの加工が取れてしまう失敗例はあとを絶ちません。今回は洗濯機に書かれている注意事項から掘り出してみましたが、なんでも洗えるものだと思っていると「本当に大切なものをダメにしてしまう」そのリスクはあちこちにあることを覚えておいてくださいね。
おうちで「洗えるもの」「洗えないもの」の選別。そのプロがクリーニング店です。
最近では、「おうちで洗えるので、持って帰って洗濯できますよ」とアドバイスしてくれる親切なお店も増えてきました。
購入金額とクリーニング代を天秤にかけて、ダメにしてしまうリスクを考慮し、判断はそれぞれですが「結果的に、クリーニング店に任せた方が安くつく」場合が多いです。大切なものほどクリーニング店へ!もし節約を考えるならば、お家で洗ってクリーニング代を節約することを考えるのではなく、「なるべく汚さない着こなし術」に時間と労力をかけ、クリーニングする頻度を節約した方が、よほど経済的です。
汚さない着こなしなどは、また機会ある時にご紹介いたします。
この記事を書いた人
関 誠(Makoto Seki) ゼンドラ株式会社・代表取締役
クリーニング・テキスタイルレンタル業界の専門新聞社。当サイト「イドカバネット」の運営を行ないながら、洗濯の楽しさ・クリーニングの素晴らしさを伝える。最近は、洗濯サービスと他業とのコラボレーションを研究し全国を奔走している。 オフィシャルサイト http://www.zendora.co.jp |
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