洗濯に影響する水質・汚れの質・柔軟剤について解説してみます。
お洗濯を致しましよう。
まずは洗濯物を洗濯機に入れて、それから洗剤を定量入れてスイッチオン。これで何時でも一律にキレイに洗えます・・・でしょうか。
なかなか他人の洗濯と比較するような機会は、まず無いので自分の洗濯が何点なのかなど考えもしないのですけど、消費者からの洗濯のご相談を受けておりますと、人それぞれ個性的な洗濯をなされておられます。
その中には、洗剤の能力を発揮出来ないモノもございます。
洗剤の能力を発揮するためには、どの様にすれば良いのでしょうか。
水の量と洗濯物の量、そして洗剤の量は用法に従い正しく入れる。これは大前提です。それから更に、それぞれの質を知っておくと、より高度な洗濯への近道でしょう。
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まずは水の質ですが、水には硬度と呼ばれるミネラル分を数値化したモノがあります。これはカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量を、ppmで数値化したモノです。
ご自宅の水道の硬度は、各自治体の水道局などのホームページで公表されています。
一般的に水道水は、およそ80ppm以下であると思います。飲み水であれは洗濯にも適しているはずですが、使用する洗剤により80ppmでは適さない洗剤もあります。
例えば洗濯石けんは、カルシウムイオンが多いと石けんカスが発生するために、40ppm以下の硬度の水がお勧めです。使用する水の硬度が高い場合は、成分に石けんを含まない洗剤で、非イオン系界面活性剤の洗剤がお勧めです。
<洗濯物の質>
次に洗濯物の質についてですが、洗濯物は汚れているのが前提なので、それに問題があるとは本末転倒にも思えます。しかし、洗剤で対応できる汚れの量は限界があります。
それと認識しておかねばならないことは、汗汚れや皮脂汚れは時間が経過すると酸化します。そして洗濯物そのものが酸性になります。
特に夏場などは、その傾向が顕著で、場合によっては洗濯物がお酢と同じくらいの酸性になります。
夏場に汗でベトベトになった洗濯物を大量に洗う場合は、二度洗いか予洗いと呼ばれる洗剤を入れずに水だけ(もしくはセスキ炭酸ナトリウムを投入)で前洗いする方が良いでしょう。
<柔軟剤>
もう一つ、知っておいていただきたいコトがあります。それは柔軟剤です。
柔軟剤の正体は、陽イオンを持った界面活性剤です。通常の洗剤の多くは陰イオンを持った界面活性剤が多く使われています。
陽イオンと陰イオンが同時に入ると、プラスとマイナスが互いに相殺して洗浄力が無くなると言われます。
昨今の洗濯のデータですが、柔軟剤を過剰に使用して洗濯している方が多いようです。柔軟剤は濯がないので、衣類に残ったままになっています。
定量ならあまり問題ないのですが、過剰に柔軟剤が衣類に残っていると、様々なデメリットが発生します。洗濯の際にも、この余剰の柔軟剤が悪さをして、再汚染と呼ばれる現象が起こる可能性があります。再汚染すると、白い衣類がくすんでしまいます。
勘違いしやすいのですが、柔軟剤は洗濯物の量で、その投入量が決まります。洗剤は水の量で、柔軟剤は洗濯物の量で、それぞれ入れる量を決めるのでお間違え無く。
長々とお話ししましたが、洗濯に影響する要因って、水と洗濯物だけでも奥深い話になりますし、まだまだお話しするコトが沢山あります。
本当に洗濯って奥深いですね。
(文/Takeshi Tsukiyama)
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