洗わない・クリーニングしないと・・・どうなるの?
ある男性サラリーマンからの質問で、スーツをクリーニング出すタイミングが分からない。そもそもクリーニングする意味があるのか・・。と伺いました。クリーニング事業者にとっては、ある意味手厳しい質問ですが、消費者からの率直な疑問ではないでしょうか。
クリーニングに出すタイミングですが、例えばビジネスでいつも外回りの営業をされている方と、デスクワークでエアコンの中で仕事をされる方とでは、スーツの汚れ方と出すタイミングが全く違います。
また一日スーツを着たと言う概念も、通勤に時間が掛かり朝早くから夜の遅くまでスーツを着用されている方と、9時から5時でお仕事を終えられる方とでは、スーツの汚れかたは全く違うので、何日着たからスーツをクリーニングするというのはあまり参考にはならないでしょう。
やはり汚れが目立つ前にクリーニングするべきだと思いますが、問題はスーツの汚れはシミでも付かない限り解り難いことですね。
特にあまりスーツにストレスを与えないような着用をされる方は、クリーニングの必要性を感じないこともあるかもしれません。しかし着用しているスーツには、見えない汚れ、否、目立たない汚れが潜んでいるのは事実です。
そこで見えない汚れについて、考えてみましょう。
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電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適
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見えない汚れの存在感を示すのが「におい」です。
スーツに汗のにおいがするのは、臭いの成分がスーツに付着しているからです。視覚的に感じなくても、嗅覚に汚れは存在感を示しているので、この時点ですでに汚れていると判断できます。
ただし、昨今は様々な消臭剤が発売されています。しかし、臭いを抑えたとしても、臭いの成分の汚れが除去されたわけではありません。汚れが嗅覚に反応しなくなっただけで、汚れはスーツに残っております。
スーツに汚れが残っていても、それが目立たなければよろしいように思われますが、残留した汚れが蓄積されたらどうなるのか…皆さんも経験があると思います。
例えば、シーズンオフに仕舞ったままにして、翌シーズンに衣類が大変なことになっていたことが御座いませんか。
汗の成分は、時間がたつと酸化が進み、黄ばみの元になるだけではなく、酸性が強くなるので繊維も蝕んでしまいます。また汚れが付着したままだと、汚れが保湿して余分な水分が繊維に影響して、ヨレヨレしたスーツになります。
スーツのように、シルエットが重視される衣類は、しっかりとした形状を維持するためにも、汚れの除去と同時に成型するためのプレスが必要です。
「洗う」の意味は様々にとらえられまして、爽やかな気持ちになる事を「心が洗われる」と申すように、消臭剤で衣類を爽やかなすることを「洗う」と表するようです。
しかしクリーニングにおいては、あくまで繊維から異物を除去するために様々な技術を駆使して、形状や風合いを変化させずに「洗う」ことを目的としております。
大切な衣類は、適切なメンテナンスが必要ですから、スーツの臭いが気になってきたらクリーニングをお勧めします。
(文/Takeshi Tsukiyama)
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