流行に左右されることなく、長く愛着を持って着用できる定番アイテムの“ジーンズ”。
アメリカで作業着として生まれたジーンズは、いまでは世界的なファッションの定番アイテムになりました。
しかし、時代が変われば、呼び名も変わります。
デニム、ジーンズ、ジーパン。。。
同じアイテムなのに世代によって呼び方が変わるのかな?
今回は、ジーンズソムリエのあやが、ジーンズの基本をお話します。
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電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適
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◇ デニム
一般的にジーンズに使用される厚手の綾(あや)織物の生地素材を意味します。
フランスの南部の港町マルセイユにも近い「ニーム」地方が日本の瀬戸内地区のような温暖な気候や立地条件のもと、織物生産地として、盛んでした。
「セルジュ・ド・ニーム(Serge de Nimes)」(ニーム産のサージ)という言葉が現在の「デニム」の語源と言われています。
◇ ジーンズ
デニムを使用して作られた衣服(パンツ)を意味します。
イタリアの港町「ジェノバ」(Genova)はフランスの港町マルセイユとは、ライバル関係にあり、アメリカへ輸出する「織物」の集荷地としても有名でした。
「ジェノバから来た船員が履いているズボン。」もしくは、ズボンその物を「ジェノバ製」という意味の「ジェンズ(Genes)」「ジェノワーズ(Genois)」という言葉が現在の「ジーンズ」の語源と言われています。
最近では、「こちらのデニムはよく売れていますよ」などと表現される事も増えてきましたが、決してデニムの生地が売れているという意味ではありません。
ってことは、、、スカートになると「デニムスカート」。シャツになると「デニムシャツ」。バックになると「デニムバック」。
つまり、パンツ以外には、「ジーンズ」は使わないんですね。
でも、ひとつだけジーンズがつくアイテムがあります。それは、「ジージャン」。
ジージャンとはデニム生地で作られた着丈の短いジャケットのことです。基本の形は決まっていますが、最近ではいろんな生地やデザインで作られるようになりました。
ちなみにジージャン(Gジャン)は、和製英語です。
英語では、ジーン・ジャケット(jean jacket) と呼ばれます。最近では、「デニムジャケット」と呼ぶ方が主流のようですね。
(参考:ジーンズソムリエ資格認定試験公式テキスト より)
「ジーンズ・パンツ」の略から、「ジーパン」と呼ばれるようになりました。
そして、表記される時に「Gパン」書かれますが、本来なら「Jパンツ」と書かれたはずですね。
でも、耳に聴こえてくるのは、「ジーパン」なので「Gパン」と書かれたとも言われています。
ジーンズが日本に入ってきたのは、第二次世界大戦後のアメリカ兵が普段着として着ていたものが、中古衣料として、1950年頃の東京上野のアメ横で多く販売されていました。
英語には、「goverment issue」を表す「GI」という略語があります。これはアメリカ兵の俗称としても使われています。
つまり、戦後日本に駐在していたアメリカ兵が履いているパンツが「GIパンツ」と呼ばれており、それが「Gパン」となったという説もあります。
さて、本当はどっちなのでしょうか?
最近では、ほとんど聞かなくなってきた「Gパン」。和製英語は、海外では通じないので消えて行く言葉かもしれませんね。
ジーンズに関する深い知識を有し、その魅力や価値を正しく伝えられるプロフェッショナルな人材、ジーンズ選びのアドバイザーを育成する事を目的とする資格です。
そして、梅雨時期の今、受験申込のシーズンとなりました。年に1度しかない資格ですが、ジーンズ好きが集まる人気資格です。
詳しくは、ジーンズソムリエプロジェクトページをご覧ください。
1本のジーンズが出来るまでの製造過程を知ることで、素材や縫製、加工の特徴、こだわりを見て、よりよいジーンズ選べるようになります。そして、長く愛用できるようなジーンズに巡り合えますように。
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![]() ファッション大好き!大手アパレル企業・染み抜き屋を経験し、数々の想い入れのある衣類のケアをおこなう職人。現在は、福岡市を中心に、染み抜き、染色、デニムリペア、リフォームなど、洋服のトータルメンテナンスで活躍中。 オフィシャルサイト http://niyaho.blog.jp/ |
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