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お洗濯
2021/08/17

家屋の浸水で泥水を被ってしまった衣類の洗濯はどうすればよいのか(水害と衣類)

イドカバネット
秋雨にしては早過ぎるこの8月の集中豪雨。

被災にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方やそのご家族にはお悔やみを申し上げます。また、一日も早く復旧を果たされることをお祈りすると同時に、被災された皆様が平穏な日々を取り戻せるよう、お祈り申し上げます。

「50年に一度」「過去に例をみない」などの表現がめずらしくなくなってきました。

日本国土が亜熱帯化し、このような大雨・ゲリラ豪雨は地球の気候変動によるものと思われますが、これまでの常識を疑い、大雨が増えることを念頭に置き、日頃からその備えをしていかなければならないと考えます。。

さて、こと衣類に関しては
水害にどう立ち向かわなければならないのでしょうか?

まずは衣類の備蓄について
水害をいつどこで遭うかわかりません。
例えば外出先・仕事中など車の中で被災することも考えて

・パンツ・シャツなどの下着類
・ジャージ上下
・(秋冬は)防寒着
・くつ下
・バスタオル
・(女性は)生理用品

これを、衣類の備蓄品として
100円ショップなどでの衣類収納袋に入れて
真空の状態(万一でも水に濡れない状態)で
車内に保管しましょう。

体が濡れると急速に体温を奪われます。
低体温症で命を落とす可能性が高くなります。
濡れた衣類を着替えることが、命を守る最優先事項!であると覚えてください。

つぎに
自分の家が流されたり水没するとは誰も考えていないので
つい忘れがちなのですが
今では1階すべて水没するような状態(河川氾濫や内水氾濫)は
我が家でも起きると考えるべきです。

ならば
衣類の収納は(2階建ての場合は)2階以上にするべきです。
また食料備蓄も貴重品の管理も同様です。

いますぐに実践していただきたいのですが
作業もなかなか大変なので今年の大掃除時に
まとめて実践されることをお勧めします。

繰り返しますが
衣類は濡れては役に立ちません。
「服が濡れると命を落とす」
こちらを肝に銘じていただければ幸いです。

もし衣類が泥水をかぶったら、下記のように対処してください。

下に続く

 

電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適

呼吸がしやすく、蒸れないクールエアマスク「Be*AIR」


 

宅配・保管クリーニング(ラクリ)・株式会社ルビー
宅配・保管クリーニング(ラクリ)

 


 




●洗濯できるもの・できないものを区別します

洗濯できるもの
・洗濯できるものは水道水でどろを落とす(庭や外の散水栓を使ってください)
・洗濯機で洗濯しますが過炭酸ナトリウム(粉の酸素型漂白剤)を多めに入れてください
・可能ならば40℃〜60℃のお湯で洗うとベストです(温度で影響が出る被洗物には注意ください)

じゃぶじゃぶ洗濯して泥を落とすと同時に
衣類の除菌していきます

・汚れが落ちたら下着などの綿製品は80℃のお湯で10分間煮沸。
これで雑菌対策は完璧ですが、ヤケドには注意してください。


洗濯できないもの(ウールなどの獣毛製品)は、水道水で泥を落としてはいけません。

・水で流す前に、泥の状態のまま(そのまま)乾かしてください
※水道水で濯ぐと、繊維の奥の方に泥が入り込んで逆に取り除くことが難しくなります。

・完全に乾いたら、ブラシ類で乾いた泥を落としてください。

・泥を取り除くことができたら、クリーニング店に相談してください。
(ウエットクリーニングといって、クリーニング店で水洗いしてもらいます)

自分で洗濯機で洗うと、一発で縮みます。
クリーニング店でも水洗いすれば縮みますが、縮みを抑えながらソフトに洗い
事前に採寸しておいた状態まで復元させます(伸ばします)
これぞプロの洗濯ですね。


●着物類などはもともと水で洗えるように作られています。
大切なものが多いでしょう。これらも自分で洗ったりせずに
一度完全に乾かしてからクリーニング店に相談してみてください。


●ふとん・毛布類は・・・
ポリエステルなどの毛布は上記方法で洗濯できますが
敷ふとん類は洗濯は難しく買い替えが必要です。

洗えたとしても中に入り込んだ泥を完全に落とすことが難しく
たとえ泥を取り除いたとしても、その後の完全除菌が難しいです。

ソファーなどの家具類も同様にゴミとしての処分が必要です。

畳やじゅうたん・カーペットも洗浄・除菌することは難しいです。


きれいに洗ってまた使うことより
泥を洗い流してしっかり除菌することが第一。
伝染病予防が最優先の課題です。

水害で命を繋いだとしても
家屋の浸水や焼失で、多くの財産を失うことになります。

したがって
大切なモノは2階以上に上げる・・・など
できることはなるべく備えたいですね。

そして、万一の損害保険額…
見直しや掛け増ししても良いと考えます。









この記事を書いた人
関 誠(Makoto Seki)
ゼンドラ株式会社・代表取締役

クリーニング・テキスタイルレンタル業界の専門新聞社。当サイト「イドカバネット」の運営を行ないながら、洗濯の楽しさ・クリーニングの素晴らしさを伝える。最近は、洗濯サービスと他業とのコラボレーションを研究し全国を奔走している。
オフィシャルサイト http://www.zendora.co.jp

 






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