レザーと申しますと、昨今は合成皮革が広く出回っています。衣類に使用される合成皮革は、ポリウレタン樹脂を基布にコーティングさせたポリウレタンコーティング素材が多く使われています。
素材としては、軽く加工もしやすく比較的安価に仕上げられるので、衣類のワンポイント的な使用でも多く使われています。
しかし、ポリウレタンのレザー製品は、経年で劣化するし割れたり剥がれたりする欠点があります。
ポリウレタン樹脂は、ポリオールとイソシアネートが結合して樹脂になるのですが、この結合が数年の時間を経ると劣化し、加水分解により組成が崩れます。結果、レザーがボロボロっと剥がれる現象になるのです。
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天然皮革は、古くからバッグや靴・ベルトそして衣類になど広く使用されてきました。単に素材としてだけではなく、人を魅了する素材感や風合い・色合いが存在します。
皮革には、その動物によりそれぞれ種類分けされます。
代表的なものとして、牛・豚・鹿・山羊・羊などは衣類をはじめバックやベルトなどに使われます。馬はコードバンと呼ばれる高級素材があります。哺乳寝類以外の素材で衣類に使用されるオーストリッジは、ダチョウの皮で高級素材です。
牛の皮革は、丈夫で加工もしやすく、最も流通量も多く用途も広い皮革です。牛の皮革は年齢と性別により、生後6か月以内の仔牛をカーフと呼ばれ、キメの細かさとやわらかさが際立つ高級素材です。
生後6カ月から2年の牛がキップで、まだまだ若い牛なので傷も少なく柔らかい皮革です。一番広く出回っている皮革は、ステアハイドはと呼ばれる生後2年以上の牡牛もしくは、カウハイドと呼ばれる生後2年以上の牝牛の皮革です。比較的大きな皮がとれるので、コートなどの大型の製品を造ることができます。
豚の皮革はPigと表示されます。またスエード状に加工した皮革はピッグスキンと呼ばれます。ピッグは毛穴が特徴で、表面にそれぞれ三つずつ並んで存在し、その穴は皮を貫通しているのが特徴です。
唯一、国内生産で自給できる皮革です。
鹿の皮革はDeerです。日本人にはなじみ深い皮革で、柔らかく手触りが良いのは、独特の油分を保持しているからです。山羊はGoatで、子ヤギの皮革を特にキッドスキンと呼びます。柔らかく強度のある皮革です。
羊はSheepと表記されます。子羊はラムと表記されます。毛皮のムートンも、衣類などでよく使用されます。
お手入れ方法として、通常の銀付きの皮革は柔らかいネルの様な布で乾拭きしてください。起毛の皮革は、硬めのブラシでブラッシングしてください。汚れた個所は消しゴムを使いましょう。但し擦りすぎてはいけません。
クリーナーなどの、汚れ落としも市販されています。合成皮革は液が浸み込みませんが、天然皮革は液が浸み込んで、それがシミになる事もあるので注意してください。
お手入れ後にワックスがけするのも、皮革の油分・水分を保つために良いでしょう。
合成皮革は、表面に妙な粘りが感じられたら、劣化が進行しているサインです。つまりは寿命が近づいていると考えてください。
天然皮革はたんぱく質と油分・水分があり、その為に保存環境が悪いとカビが発生することもあります。定期的に保管状態を確認し、虫干しするなどの乾燥にも気を配りましょう。
(文/Takeshi Tsukiyama)
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