あなたのクローゼットの中には、『段返り』仕様のスーツはあるでしょうか?
もしくはご主人が持っておられるスーツの中にあるかもしれません。
『段返り』とは、第一ボタン上の襟部分がボタンを隠すように折り込まれている、二つボタン仕様のものを指します。一番上のボタンは、飾りのような役割をしていて、V字が深くなるので、着用の際にすっきりした、スマートな印象を与えることができます。
この段返りスーツをお召しになる方というのは、こうしたスマートな印象を与えることができるというところから、スーツの着こなしに特にこだわりをお持ちの方が多いのかもしれません。
そんなこだわりのある段返りスーツですが、クリーニングと着用を繰り返すほどに(さらにそのスーツが仮に色々なクリーニング店を渡り歩いているなら尚更)、この段返り部分の形が変わってきてしまうケースがあり、全国のクリーニング店で比較的起こりやすい事例と言われています。
この段返り部分の変形を防止する意味では、クリーニングカウンターにおいて、『段返りスーツ』だということを自己申告していただくのがもちろん一番ベストです。最初のクリーニング受付時というのは、お客様と店舗・工場との約束の取り交わし場所になりますもんね。
でも、お客様から申告がなくても、段返りスーツなのか見極める方法って、ないんでしょうか?
まずは、ジャケットを正面から見て、まっすぐに形を整えたうえで、襟部分の折りが左右均等になっているかを見てください。
そして、襟の折りが左右で違い、ステッチ部分が第一ボタンホールより2センチ程度下にかかっている。さらに段返りの場合の第一ボタンは裏返しとなることから、ボタンの付け方がきれいなはずです。また、第一ボタンホールと、第二ボタンホールの『かがり方』が、通常の三つボタンスーツと段返りスーツでは違いがあることにきっと気付かれるでしょう^^
ということで、形を崩したくない、『段返りスーツ』の、クリーニング受付時の注意したいポイントです!
(お客様)受付時にひとこと『段返りスーツ』です、とお伝えください。この一言は、お客様と店舗・工場との信頼に繋がります。
(代理受付をされるお客様や、クリーニング店側)ボタンとボタンホールの付け方・かがり方・ステッチ等をよく見極めてください。左右で必ず違いがあるはずです。
大切なスーツの形を損ねず、少しでも長く着られますように。ポイントは、『細部にこだわること』でしょうか。
![]() つるやクリーニング(清香株式会社) さいたま市で80年以上続く、つるやクリーニングの四代目跡取り。通常の一般衣類クリーニングと並行して、衣類のリサイクルにも取り組んでいます(衣類買取・リユース・リサイクル・リメイク)。地域の中にある、衣類の洗いから循環までのニーズを受け止め活かす方法を、模索しています。 |
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