新成人のみなさま、おめでとうございます。いよいよ明日、晴れの舞台・成人式ですね。
女性は振袖を着て式典に向かわれる方も多いですが、とにかくメイクやヘアメイク・着付けと忙しい一日。特に初めて着物を着る方に、気をつけなければいけないポイントや、目を通しておきたい内容などをまとめました。
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電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適
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(美容室の予約確認)
いま一度、予約の確認をしましょう。この日だけは美容室は分刻みのスケジュールのところも。予約が抜けていたら一大事です。
(着物・小物)
着物・小物などの準備はしっかりと。当日は朝からかなり慌ただしくなります。
(シャンプー)
シャンプーは前日に済ませてください。朝シャン派の方もこの日は前日夜に済ませてください。髪の毛に湿気が残っているとセットしづらいですし、美容師さんに余計な手間をかけてしまいます。
(時間)
メイクとヘアメイクにかかる時間はおおよそ30分から1時間。着付けに15分~30分くらいです。したがって、全体の所要時間は、1時間から1時間半ほどを目安に多く見積もってください。
(メイク・ヘアメイク)
美容室の予約時間には遅れないようにしてください。当日朝は、ノーメイクもしくは基礎化粧品程度に。そして大切なポイントが、セットしたヘアを崩さないようにセーターなど頭からかぶる洋服は着ていかない。前開きのもので美容室に行きましょう。
(着付け)
朝ごはんを食べないで気持ち悪くなる人も。早起きでもいつも通り、朝ごはんは食べてから美容室に向かってください。
初めて振袖を着る振袖を着る人は、どれくらいのキツさで締めてもらえばよいのか、感覚は掴めません。しかし着付け師さんは、着崩れを防ぐためにできるだけキツく締めたがりますが、苦かったり気持ち悪くなったり、また貧血を起こしてしまうこともあります。
実は、帯そのものの締め付けより、胸紐(むなひも)や帯枕(おびまくら)などの締めつけが苦しかったりします。そこで、これらのひもを結ぶときに、肋骨を左右に大きく広げる感覚で、大きく息を吸って息を止め、その状態でひもを締めてもらうと、締めた後に余裕が生まれ苦しくありません。
(1) 歩くときは内股ぎみに
(2)手をあげるときは、ひじを出さないように
(3)車に乗る時はお尻から
(4)いすは浅めに腰かける
(5)階段の上り下りも袖に気をつけて
(6)立ったり座ったりは両足をそろえて
(7)落としたものを拾うときは袖に注意
(8)挨拶は上体を静かにかたむけて
(9)草履は脱いでから揃えなおす
こちらのサイトがとても詳しく書かれております。
美しく魅せる立居振舞。洋服の時とは動き方が違うので、確認しておきましょう。
「絹」と着物の関係(着物の基礎知識)
着物に使われている素材には、絹、木綿、麻、毛、合成繊維。いろいろ種類があって、それぞれに応じた生地(反物)が使われています。振袖の場合はほとんどが絹ですが、最近では取り扱いのしやすい合成繊維製(ポリエステル等)も増えてきています。
《絹糸について》
上の図は、生糸(きいと)の断面図です。このまわりにある「セリシン」を取り除いた後の「フィブロイン」が振り袖など着物に使われる絹糸本体の部分です。(着物によってはセリシンを取り除かずに使用しているものも)
この「フィブロイン」の断面は三角形になっているので次のような特徴があります。
・絹糸同士をすり合わせた時に「絹鳴り」という現象が起きます。「絹ずれの音」とも。
・三角形の絹糸は光を受けてプリズムのような働きをしてキラキラ輝きます。この輝きが絹独特の光沢となります。
・糸と糸の間に空気を蓄えるので保温性があります。
図出典:http://www.marusyosangyo.jp/kawariito/silk.htm 「かわりいと」より
では、絹の弱点はどうでしょうか?
・濡れた状態で擦れると特に傷つきやすくなります。傷つくと、極細の繊維が切れて毛羽立ってしまい、光沢もなくなってしまいます。
・紫外線や熱、空気にさらされると黄色く変色することがあります。仕舞う時には湿気の少ない所にし、また脱酸素剤を入れるのもいいでしょう。
・害虫に弱いので、着用後は汚れを残さずきれいにしてから仕舞いましょう。また、防虫剤を利用しましょう。
大き目のハンカチ持参で前掛けを
着物を着ている時は、みなさんおしとやかに過ごされる方が多いので、普段より汚れやシミも付きにくいはず。しかし、式典のあと、お食事に行かれる方は、普段よりも大きめのハンカチを持っておくと便利が良いです。
お食事会の時は、襟元にハンカチを差し、さらに端を帯締めに挟んで、即席前掛けを作ると良いですね。「襟に指すと、金太郎みたいでかっこ悪い!」と思われる方は、テーブルの下で相手に見えない限り広げてウエストに巻くように置くとよいでしょう。
これで、万が一こぼしてしまっても、着物が汚れる心配はありませんね。器を持ったり、手をそえたり、いつもより丁寧に食べてください。それでもシミがついてしまったら、ぬれたタオルやおしぼりで擦ってはいけません。スレが発生し一発で光沢を失います。
その時は、乾いたハンカチで軽く押さえるだけにしてください。
食べ物のシミは、着物という事もあって普段より気をつけているので、シミが付いたりする事は少ないと思いますが、一番多いのは泥はねのシミ。天気にもよりますが、コレは歩き方ひとつで防ぐ事が出来ます。
洋服を着た時と同じように歩くと振袖の裾にはねてしまいます。
ポイントは、少し内股で小さい歩幅で歩くこと。これで草履のカカトが外を向くので、万が一泥を跳ねても、裾にはつかず外に向かって、泥が跳ねてくれます。
昔の人は、自然と内股になるように「ショーツを履かない事もあったらしい!」とかいう話もありますが、これは下着や洋装の物だから、和装の日本ではなかなか普及しなかっただけのお話。今では、和装用の下着もちゃんと販売されています。
ちなみに、おすすめのショーツは、ヒップハングやローライズやTバック
下着のラインが出ない物で、尚且つ、帯にかからない物を選ぶと良いです。もちろん、ブラジャーは和装専用の物で、胸を強調しすぎないように下着選びから、着物の着崩れを防いでくださいね。 「胸は平らに、ウエストは寸胴に、下着のラインは表に響かないように」
さて、泥はねがついてしまったお着物は、まずはお家に帰ったら、和装ハンガーにかけて、しっかり自然乾燥させてください。もちろん、正絹の襦袢も、冬場の暖房などで、ウエストあたりは汗をかく事が多いので、まずは、自然乾燥です。
着物は、むやみに染み抜きすると和ジミになったり、正絹の色が抜けてきたりするので、軽くはたいて落ちなければ、お家でできるのはここまで!!
最近の流行は、古典柄だけど染色は派手な物が多く、特殊な染料を使われている事もあるので、帯ずれが出やすいです。つまり、シミがついて擦ったりすると、洋服よりもスレやすく、色が落ちやすいので、触らずに、プロ(染み抜き屋さん、クリーニング店)にお任せしてください。
ご成人おめでとうございます。いよいよ大人の仲間入りです。
“帯を結ぶ”というように、成人式で“縁を結び”、素敵な日をお過ごしください。
(文/Makoto Seki,moemoe,Mika,Aya )
![]() ゼンドラ株式会社・代表取締役 クリーニング・テキスタイルレンタル業界の専門新聞社。当サイト「イドカバネット」の運営を行ないながら、洗濯の楽しさ・クリーニングの素晴らしさを伝える。最近は、洗濯サービスと他業とのコラボレーションを研究し全国を奔走している。 オフィシャルサイト http://www.zendora.co.jp |
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