「戌年」(いぬどし)に関連する布のお話し
今年は戌年です。
十二支=12種類の動物が割り当てられていますので、12年に1回戌年が回ってきます。
また、年だけでなく「日」も十二支で順番に割り当てられていますので、12日に1回「戌の日」が回ってきます。
「戌の日」といって思い出すのが「腹帯」(はらおび)です。
妊娠すると5か月に入ったはじめの戌の日に安産を祈願して晒(さらし)をお腹に巻きます。
これは、犬が他の動物に比べてお産が軽くたくさんの子を産むことにあやかって、安産の守り神として崇められてきたそうです。
晒は妊婦さんのお腹や腰を守り、保温し、汗をかいても吸水性が良くてかぶれにくく、また洗いやすくて清潔に保てる利点があります。
腹帯に使われる晒木綿は綿100%でできた幅約33cm、長さ9~10mの帯布です。
これは他にも肌着襦袢を縫ったり、ふんどし、おしめ、包帯…といろいろな使い方をします。
いろいろな使い方をしていました、という方がいいくらい、最近では見かけなくなりましたね。
生活に馴染のある「綿」について
そんな綿布は綿糸を織って作りますが、その綿糸はコットンボールと呼ばれる種のまわりに付いている繊維から作られます。
長さは短繊維で20.6mm以下、中繊維は22.2~27.8mm、長繊維は28.6~38.1mmと分類され、長繊維ほど手触りや光沢も良く、高級品とされます(スーピマ綿やシーアイランド綿、新疆綿など)。
綿繊維は染色した時の発色性が高いですが、洗う度に色あせが生じます。また、擦れると毛羽立ち白っぽくなります。
毛羽立ってしまうと元には戻りませんので注意が必要となります。
なるべく色あせさせないための、洗濯の際の注意点は
・裏返す
・脱水時間は短め
・陰干しする
・干す時にシワをのばす
高級なものや大事にしたい服は
・洗濯の際にネットを利用する
・手洗いをする
・クリーニング店でウェットクリーニングしてもらう、など
取扱いに注意すると綿素材の服も、長くきれいに着ることができます。
戌にはじまって、お気に入りの服のお手入れまで…犬だけに駆け抜けちゃいましたが
今年も適切なお手入れでお気に入りや大切なお洋服が気持ち良く・きれいに着られますように♪
みか(Mika) 洋裁や手芸が大好きな生粋の関西人♪ 繊維製品品質管理士の資格を活かすべく地道に奮闘中! |
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