先日「芳香剤をカシミヤのストールに大量にこぼしてしまった!匂いを取ってほしい。」とのご依頼がありました。
クリーニングのプロでも厄介なもの。
そもそも芳香剤は、香料を液体である「界面活性剤やアルコールや油」で溶かし混み、その液体が先に揮発することにより匂いを残す仕組みです。
逆に言えば、香料は界面活性剤や、アルコールや油に溶け出すとも言えます。
わずかな匂いなら、ドライクリーニング(油汚れが取れやすい)して温風乾燥させ、匂いをすべて揮発させてしまうのですが、ぐっちょり芳香剤で濡れているストール!参ったな~といった感じです。
私も初めてこのレベルの匂い取りクリーニングをしたので、ご報告させていただきます。
下に続く
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①多少の風合い変化、染料が出てしまうこと、収縮は覚悟してください。
②きれいな洗面器やバケツ(水がたくさん入ることに越したことはありません。)を用意してください。品物は1点で洗います。
③洗面器に、台所用中性洗剤を小さじ一杯分程度いれます。中性洗剤はアルコールや、油汚れを除去力が優れています。
④瞬間湯沸かし器でお湯(40℃)を7分目程度入れ、よく中性洗剤を溶かしてください。
⑤芳香剤のついた衣類(今回は水色のカシミヤストール)を丁寧に畳み、洗面器の中に沈めます。3分程度たったらやさしく10回程度手で押し洗いします。(繊維の中から匂いの元を押し出すように)
⑥そのまま20分程度浸け置きします。(染色によっては色が出ますが、全体的に少し薄くなることは覚悟してください。)
⑦ ④から⑥を5回ほど繰り返します。
⑧脱水後のストールに匂いがなくなっているか?確認してください。匂いが気になるなら④から⑥を繰り返します。
⑨匂いがなくなったら、今度は、洗面器にお湯と柔軟剤を入れて、絞ったストールを再度いれます。10分程度(油っけが取れているので少しでも柔軟剤で風合いを戻すため)
⑩ストールをきれいに広げ、幅広のハンガーに干します。
⑪乾燥できたら、家庭用アイロンのスチームをかけてムラし、手でやさしく伸ばします。
今回はこれで何とか匂いを消すことができました。私はクリーニング業者なので、乾燥は60℃の乾燥BOXで静止乾燥(残りのわずかな匂いを温度を上げることで飛ばします。)させ、風合いをもっと戻すためにドライクリーニングを2回ほどやって完成としまた。
カシミヤストールというデリケートな衣類に強烈な匂いがついた場合の成功事例をご報告しました。
しかし、衣類は素材も染料も、飾りも千差万別です。くれぐれもやる前にクリーニングのプロにご相談をしてください!
プロでもたじろぐケースですので、任せた方が早いかも!
(文/Yoshihiro Tamura)
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