いよいよ東京オリンピック・パラリンピックが開幕します。
本来であれば、世界中からたくさんの人が訪れ、大変な盛り上がりとなるはずの大イベントですが、コロナ禍ではそうもいきません。
日本の文化である「おもてなし」を体感していただく良い機会でもあったのに、残念です。
おもてなしといえば、飲食店などで出される“おしぼり”もその一つ。
海外で食事をすると、ナプキンはあっても濡れたおしぼりが出てくることはなく、食事前に「おしぼりで手を拭きたい!」という衝動にかられます。(中国でおしぼりが出ることはありましたが、有料でした)
暑い季節はキンキンに冷やし、寒くなれば温めてお客様を迎える。
おしぼりは日本特有のおもてなしなのです。
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電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適
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宅配・保管クリーニング(ラクリ)
東日本おしぼり協同組合のHPによると、おしぼりの歴史は、『古事記』や『源氏物語』の時代まで遡るそうです。お公家さんが客人を家に招く際に、濡れた布を出して迎えました。
江戸時代には、旅籠(はたご)の玄関先に水を張った桶と手ぬぐいが用意され、客は手ぬぐいを桶の水に浸してしぼり、汚れた手や足をぬぐいました。
この“しぼる”という行為が、おしぼりの語源になったと言われているそうです。
戦後、おしぼりは多くの飲食店等で出されるようになりましたが、時代の流れとともに、使い捨ての紙おしぼりが増えていきました。
紙製は、最近こそ一部、再生紙が使われることもありますが、やはり廃棄するゴミが問題になっています。
一方、布おしぼりはキレイに洗って、くり返し利用するので、ゴミ減量で環境に優しく、今の時代に合ったサービスといえます。

(布おしぼりを高速で巻いて包装する機械)
飲食店等におしぼりをレンタルする専門工場では、厳しい衛生基準による洗浄と消毒が行われ、また最近では、抗菌・抗ウイルス加工のおしぼりも登場しています。
コロナが収束し、また世界中から多くの観光客が日本を訪れるようになったら、冷たいおしぼり・温かいおしぼりを用意して、迎えてあげたいですね。
この記事を書いた人
日笠京介(Kyosuke Hikasa) ゼンドラ株式会社・取締役
リネンサプライ工場の取材をメインに、全国(たまに海外も)を飛び回るが、最近はコロナで出張もできず飲みにも行けず、悶々と過ごしている。愛犬(バーニーズ)が唯一の癒し。 |
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