最近のCM「蛍光増白剤フリー」とそう来ましたか!
こんにちは暑い日が続きます!さて、洗剤のお話です。
「蛍光増白剤フリー!!」という言葉を聞きましたか?「蛍光剤が入っていない洗剤」という意味です。
洗濯のプロは、「無蛍光洗剤」といって、入っているのを「蛍光洗剤」なんて言ってましたが、最近のノンアルコールビールなどでは、「アルコールフリー」「プリン体フリー」なんて言いますよね。「入ってない」を「フリー」っていうんですね。
おしゃれで素敵です。
なんで今どき今の季節にこんなCMを大々的に行っているのか?
従来からある洗剤なのですが、それを全面に売りにしている?それはなぜが?
今日はそんなお話です。
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夏は汗をかくためご家庭の洗濯回数も多く、蛍光増白剤が入りで洗濯物を洗い頻繁に干していると、日光のよる日焼けと、増白剤の影響で濃色のシャツが白っぽくなってしまいます。
白い衣類以外は、無蛍光洗剤を使用するように呼びかけることは非常に納得がいきます。
しかし洗濯物の中には白い衣類もあるので、それは従来より白くならないのでは?と心配にもなります。
そこで私が推測するに、これから主力であった洗剤は、蛍光増白剤配合は少なくなっていく方向だと思っています。理由は「今後家の照明はLED蛍光灯・電灯に完全に切り替わるから」です。
そもそも蛍光増白剤(蛍光剤)は、目に見えない紫外線を吸収して、着ている服を目に見える青白い光(蛍光)に光らせ、太陽光の下で見た目の白さを増す染料です。
白物衣料の多くは、生産中にこの蛍光剤が使われています。植物系繊維(綿、麻、レーヨン)など、着用やお洗たくをくり返すうちに蛍光剤が落ちてしまうので、白さの低下を防ぐために洗たく用洗剤に配合されています。
洗うと白さが増す蛍光増白剤ですが、日光の下では効力は発揮します。今後、家の中では照明はLED蛍光灯・電灯に完全に切り替わると効力を発揮できません。
なぜなら市販されているLED照明の多くは、紫外線を含みません。通常のLED照明の紫外線量は蛍光灯の約200分の1と言われています。
蛍光灯とLEDの紫外線量を比較すると、表面接触時に計測した場合、蛍光灯では約113~159μw/cm2なのに対して、LED照明では約0.5~0.8μw/cm2となり、約200分の1にまで低減されることになります。
LED紫外線を出せないの?という疑問がわきます。実は近紫外LEDまたは紫色LEDにより、赤色・緑色・青色の蛍光体を光らせる方式の場合に紫外線を発生させます。
しかしあえて紫外線はさしません。旧来の蛍光灯としては利点が多いです。
①塗料・染料の色あせがしない。(美術館の展示品のライトアップ、衣料の陳列台に用いられて日焼け防止)
②熱を持ちにくい。(食料品の保冷ケースや化粧品のショーケース)
③虫が寄りにくい(夜虫が明かりに飛んで寄ってくるのは、紫外線に反応していると言われる。)
この蛍光増白剤は従来日光の下と蛍光灯の下でも白く見せるため発色していたのですが、今後は蛍光灯の下では発色しないことになります。
するとどうなるか?日光の下では真っ白!白っぽく見えていたものが、家に帰ると、夜になると「なんとなく黄ばんで・くすんで」見えたりする現象が起こります。
これでは、お客様からのクレームになりかねない。
そこで去年(2017年)からとある研究会で「新しい蛍光増白剤の検討!」などというお話も洗剤メーカーの方からお聞きしていたのですが.....私からするとこう来たか!というCMが流れ始めたのです。
「洗剤もいろいろ研究開発してきているし、洗浄力、白さは他の成分で補い、主軸は脱蛍光増白剤!」となったのではないかと思います。
プロは、濃色の衣類は、出来るだけ無蛍光洗剤を使用しています。しかし市販の洗剤ではまだ種類も少なくご家庭にはその価値がまだ浸透していないですから、LED蛍光灯の普及に伴い、「入れない!」という新しい流れになるのではないか?と予測しています。
今度、メーカーの方に真意を聞いてみますね。
(文/Yoshihiro Tamura)
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