新型コロナウイルスの感染拡大がパンデミック=世界的な大流行になったとの認識を2020 年3 月にWHO(世界保健機関)が示してから既に1年半ほどが経過しましたが、いわゆる“コロナ禍”は、多くの人が当初考えていたより広い範囲で、長期にわたって大きな影響が出てしまっています。
飲食業やホテル等の宿泊施設、交通機関などを筆頭に、経済的なダメージも甚大ですが、シェイクスピアの「マクベス」から来ているとされている台詞「明けない夜はない」のように、自粛や我慢を強いられる生活は、やがて終わりを迎えることでしょう。1日も早く、その時がやってくることを祈るばかりです。
しかし、多くの人がこれだけ苦しめられているのですから、コロナが終息した後も、ウイルスや菌に対する人々の考え方は、コロナ前とは違いがありそうですね。
今、皆が一生懸命に取り組んでいる感染対策と言えば、手洗いやアルコール等による消毒ですが、こと洗濯においては、丸洗いに“熱”をプラスすることで大きな効果が期待できるんです。
下に続く
電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適
呼吸がしやすく、蒸れないクールエアマスク「Be*AIR」
宅配・保管クリーニング(ラクリ)
▲手洗いにも“熱”をプラスできれば、より衛生的だが…
昨今のコインランドリーで主流となっているのは洗濯乾燥機ですが、これは1つの洗濯槽内で「洗濯→脱水→乾燥」を行うもの。通常、洗濯乾燥機を使用する場合、「洗濯→脱水」までで、乾燥は行わないということは考えにくく、最後は「乾燥」になることが多くなります。
その乾燥では、洗濯槽内を高温乾燥させることになるので、カビ胞子抑制に効果があり、湿気に伴う細菌類の発生も抑制してくれます。
実際に、洗濯乾燥機のトップメーカーである㈱TOSEIが、約4年使用した洗濯乾燥機と、約2年使用した洗濯機のカビ胞子菌数を第三者機関で調べたところ、洗濯乾燥機の菌数は「0」なのに対し、洗濯機の菌数は「119」だったそうです。
▲㈱TOSEIが第三者機関に依頼し実施した残存菌数の調査結果
▲㈱TOSEIの洗濯乾燥機
「洗濯→脱水」で終わる場合、洗濯槽内は完全には乾いていませんが、最後に乾燥を行うことで、しっかりと洗濯槽内を乾かすことができるんです。熱の力ってすごいですね!
ちなみに、あなたが自宅で洗濯をする際、最後にどんな工程で終わっていますか? ほとんどが「脱水」ではないでしょうか。ということは……
ちなみにクリーニングでも、乾燥やアイロン工程で“熱”が使われているので、「脱水」で終わる家庭洗濯と比べると、ウイルスや菌に対する抑制効果が大きいと考えられるでしょう。
▲クリーニングでも、乾燥やアイロン工程で“熱”が使われている
この記事を書いた人
中澤孝治(Koji Nakazawa) ゼンドラ新聞・LBM(ランドリービジネスマガジン)編集長
クリーニング業界紙の記者として業界にかかわる様々なデータ収集と分析、最新の業務用機器や資材の動向、クリーニング店の技術革新などについて取材活動を行っている。が、自宅の洗濯機の使い方が分からない(*^_^*) |
中澤孝治の最新記事