デニムの穴の不思議
デニムは育てるもの、というこだわり派からダメージ加工したデニムを買うという方まで様々です。
どちらにしても着ているうちに風合いが変わるのがデニムの楽しみ方。
その変化は色落ちだけじゃなく、擦れて出来た穴だって風合いです。
ところでデニムにあいた穴を見て気づかないですか?
それは横糸だけが残っている。白い横の糸だけがブラインドのように残ってます。
「たまたまなんじゃないの?」
実はこれにはデニム独特の理由があったんです。
これが一般的なデニムの表です。
この生地を顕微鏡で拡大すると
30倍まで拡大してみました。
縦糸と横糸に注目して下さい。
白く見える糸が横糸
青く見える糸が縦糸
よく見ると縦糸が横糸を二本跳び越してあまれている様子が確認できます。
これを専門用語で「斜文織」と言います。
表地の表面には縦糸の露出が多いことが分かります。なので縦糸が擦れる可能性が高いく、擦れなどの摩擦で縦糸は擦り切れる。
だから横糸だけが残って穴になり、たまたま横糸が残ったわけではないのです。
斜文織だからこうなるんです。
ちなみに裏側を見るとこうです。
逆なので白く見えます。
横糸が目立ちますね。
(文/Hideshi Mihara)
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