プロの洗濯と家庭の洗濯で一番の違いは?と聞かれると
「漂白剤の使い方」 がありますね。
「色々な漂白剤があるけど使い方がかわらない。」
「色が抜けて失敗したことがある。」
「破れた。」
なんて話も聞きます。
下に続く
電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適
呼吸がしやすく、蒸れないクールエアマスク「Be*AIR」
漂白剤はどれも同じではないんです。実は驚くほど種類があるんです。
そこで数回に分けて代表的な漂白剤について紹介します。第一回目は…
一般的には「ハイター」や「ブリーチ」といった商品名で売られています。
もう一つわかりやすい注意点として
「混ぜるな。危険。」
という注意書きがあるものです。
主成分は「次亜塩素酸ナトリウム」(NaOCl)です。
水溶液はアルカリ性を示します。
分子中の酸素を放出することで酸化漂白をします。
分解しやすい性質のため、低温、低アルカリでも漂白力を発揮します。
漂白剤の中でも一番強力な薬品でもあります。
この薬品には注意書きとして
「ゴマには使用不可」
と書いてあります。
ゴマの成分と次亜塩素酸ナトリウムが化学反応し
有害なガスを発生するのかと思ってました。
調べるとそういった理由での使用不可ではないようです。
日本ではゴマは白いほうが高級と言われているそうです。
生産者はより白いゴマを作ろうとするのですが
黄ばんだものや白さが出ていない物があります。
そこで色の悪いゴマを次亜塩素酸ナトリウムで漂白する方が出てきました。
いわゆる食品偽装です。
それを防止するために
「ゴマには使用不可」
となったそうです。
それぐらい漂白力のある薬品でもあります。
「それぐらい強力ならクリーニング屋さんで一番使うの?」
実は皆さんの洋服やYシャツを洗う一般的なクリーニングでは
ほとんどこの次亜塩素酸ナトリウムを使いません。
理由は強力すぎるから。
①真っ白なシャツも変色する。
白い物には必ず蛍光増白剤という物が配合されています。
それはこの次亜塩素酸ナトリウムによって破壊され変色してしまうんです。
②繊維の染色自体を漂白する。
文字通り色柄を取り除いてしまいます。
③繊維を脆化させる。
繊維を溶かし、生地がうすくなる。穴があく。といった事故になります。
こういった理由から工場に薬品すら置いていない所まであります。
ではこの次亜塩素酸ナトリウムはクリーニングでは使われないのか?
それもまた違います。
この薬品には他にはない効果があるんです。
それが殺菌効果です。
あらゆる菌やウィルスに効果を発揮する薬品です。
日本では国が唯一認める殺菌剤とも言えます。
飲食店に入ると出てくる「おしぼり」
これの洗浄では法律で次亜塩素酸ナトリウムを使うように決められています。
病院や医療関係のシーツや服を洗う場合も殺菌剤として厚生労働省では次亜塩素酸ナトリウムを使うように指導しています。今話題の「エボラウィルス」も日本ではこの次亜塩素酸ナトリウムでの殺菌を勧めています。
このように次亜塩素酸ナトリウムは
漂白剤というより殺菌剤としてクリーニングでは利用しています。
家庭でもこの殺菌効果を利用したいですね。
「濡れたままのタオルにカビが生えた。」
「生乾きの臭いが取れない。」
これらの原因は雑菌です。
なので次亜塩素酸ナトリウムで殺菌をする。
タオルのカビや臭いの原因は死滅します。
ただし、失敗もあるから注意してくださいね。
(文/Hideshi Mihara)
イドカバネットは
衣類やお洗濯・お掃除など日常生活にまつわる情報を毎日お届けしています
気に入ったらFACEBOOKやTwitterから更新情報を入手してね