イドカバネットをご覧の皆様、こんにちは。クリーニング業界紙「全ドラ」で記者をしております増子です。
前回までは、業界紙がお教えするクリーニング屋さんの情報をお伝えしてまいりましたが、今回は「業界紙の仕事」についてご紹介いたします。
一般の方はなかなか読む機会がない「業界紙」ですが、工業、農業、漁業、医療、サービス業など、どの業種にもかなりの数の業界紙が存在します。
そして新聞を種類で分けると、読売新聞、朝日新聞といった「一般紙」、日本経済新聞に代表される「経済紙」、企業の情報をメインとした「産業紙」、各業種に特化し細分化された情報を網羅する「専門紙」の4種となります。
業界紙はこの「専門紙」の1種または別名という立場の媒体です。また厳密に言うと駅やコンビニで販売しているスポーツ紙も専門紙の仲間です。
それでは業界紙の記者の仕事について詳しく紹介いたします。
業界紙と一口に言っても農業、漁業などの一次産業を扱う新聞と、クリーニング業、理容業、飲食業を扱う新聞で大きく性質が異なります。
一次産業向けの業界紙では、主に政府、行政の動向や組合組織の情報などが中心となり、傾向として政治的色合いが強い紙面構成となります。
一方、サービス業、流通業の新聞では、商売に関する情報や、その業界に特化したメーカーの新製品など、経営に役立つ情報が記事の目玉となります。
クリーニング業の新聞である「全ドラ」は後者の媒体です。新しい業務用洗濯機や洗剤、シミ抜きの技術や売上アップのための販売促進方法などが、主な記事の内容となっております。
と言う訳で、私たち記者の主な取材先はクリーニングのお店や工場、業界内の勉強会やコンテストです。
皆さんはご存知ないでしょうが、クリーニング業界には、受付担当の資格制度や、シミ抜き技術者の技能認定制度、仕上げ技術を競う大会など、クリーニング業のサービス向上や顧客満足度向上を目的とした様々な組織やイベントが存在します。
他の業界から見ても、勉強熱心な人が多く、記事のネタには困らない業界と言われます。
全ドラも月3回発したおり、初めて聞いた人から「クリーニングだけで月3回も書くことあるの?」と心配されたりしますが、時期によっては取材対象となるイベントを回りきれないなんてこともあるんです。
最後になりますが、「全ドラです」というと、「ドラってなに?」とよく聞かれるので説明します。これは「ドライクリーニング」の略。全ドラが創刊された50年ほど前はドライクリーニングが日本に普及し始めた時代でした。一般の人も着るようになった背広などのウール製品を洗うための技術、ドライクリーニングを広めるために始まった新聞、という歴史から、今でも「ゼンドラ株式会社」と社名にその名を残しているのです。
コチラは「全ドラ」を紹介する動画です。
クリーニング店のPR動画を制作し、You Tubeにアップしている「クリーニング屋さんの孫の手」というチャンネルから取材を受けましたので、どうぞご覧ください。
(文/Tomoyuki Masuko)
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