バレンタインデー、私の娘もチョコレートクッキーの製作に大変でした。
チョコを溶かして作るので、結構あちらこちらにチョコのシミが散乱しておりました。勿論エプロンなどの装備は万全ですから、大切な衣類にシミを作るなんてことはないでしょう。
しかしチョコがしみになると、落とすのは結構と大変ですね。
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チョコレートのあの色は、アントシアニンと呼ばれるフラボノイドの一種で抗酸化物質です。ですからチョコレートの様々な効能は、多くがこの色素によるものでしょう。
但し、この色素が衣類についてシミになると、有機酸系のポリフェノール色素のシミになるので結構厄介です。
この様なポリフェノール系汚れを落とす場合は、酸性の洗浄液を使用するのがセオリーです。何故なら有機酸系であるポリフェノールの汚れは、アルカリ性だと繊維に凝固して落ちないシミになるからです。
ポリフェノール系の汚れの中には、ワインやブルーベリーなどがあります。
酸性の洗浄液の簡単な作り方は、食器洗い用の洗剤とクエン酸を用意し、クエン酸を水で溶かしてそこに洗剤を入れると出来上がりです。
これでワインのしみ抜きも出来ますが、あくまで自己責任です。それとご自分で洗えないものは、自分でしみ抜きできません。部分的なしみ抜きは、素人では無理だと思います。
チョコの話に戻しますが、チョコレートのアントシアニンは、ポリフェノール系の中でもアルカリで凝固はほとんどしません。話をひっくり返すようですが、実はコーヒーやチョコなど酸・アルカリで色が変化しないポリフェノール系の汚れは、アルカリではあまり凝固しないのです。
言い替えれば、チョコの汚れはアルカリが使えるということになります。
これは好都合で、チョコには油脂がかなり多いのですが、アルカリは油脂を溶かすのでアルカリの洗浄剤の方がチョコの汚れには有利なのです。家庭で使えるアルカリ剤と言えば、セスキ炭酸ナトリウムが良いでしょう。
しかし、チョコの汚れを落とすのに、いきなりアルカリを使って良いかには疑問があります。チョコの油脂分には飽和性脂肪酸が多いので、ねっとりした半固形の油脂分です。従って、チョコが衣類についてもイキナリ繊維内に入り込むには、体温以上の高い温いが必要です。
それより低い温度なら、衣類の繊維にのっかっているだけで、さほど繊維中にチョコが入り込んでいないケースが多いです。その様な場合には、やたらに洗剤や暖かいおしぼりなどで拭くのは逆効果で、汚れを広げてしまいます。
まずは保冷材や氷をナイロン袋に入れて冷やして固めることです。チョコが固まってしまえば、意外と払うだけでも落ちたりします。
へらや爪などで剥がしてみて、それでも繊維に浸み込んでいるようなら、洗剤やセスキ炭酸ナトリウムなどを使用してしみ抜きしましょう。
その際には、お湯を使用して温度を上げることも有効です。
但し、お湯を使用してもみ洗いをしても、色が出たり縮んだりしないような衣類であることを確認してください。
(文/Takeshi Tsukiyama)
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