めっきり寒くなると、暖かく身を包む羽毛布団で眠りをむさぼるのは、なんとも気持ちの良いものです。
その羽毛布団は、軽くって保温性が高く、そして吸湿や発散性が高いので蒸れにくいために、現在では掛け布団の代表格としてその地位を確立しております。
さて、その羽毛ですが、ヨーロッパでは7世紀ころから使用され始めたようです。日本でも明治のころには、一部の特権階級で使用されていたようです。しかしかなりの高級品だったようです。
羽毛布団が普及しだしたのは、昭和40年代に中国との国交正常化により、安価な羽毛が輸入されるようになってからでしょう。
羽毛にはアヒルとガチョウの2種類があり、アヒルはダック・ガチョウはグースと表示されています。
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フランスのピレネー地方は、山岳地帯で気温差が大きく、ここで育ったホワイトマザーグースは優れた保温性を持ちます。また他のヨーロッパ産と比べると、比較的リーズナブルな羽毛でしょう。
高級羽毛と言えば、ハンガリー産とポーランド産を思い浮かべる方も多いと思います。この両国は極寒の自然環境の中、高品質な羽毛を育てるために国策として、研究開発を進めています。従って、ハンガーリ・ポーランド両国のホワイトマザーグースの羽毛は、最高級品ともいわれます。
その他、ヨーロッパの国々でチェコやドイツなどでも良質な羽毛を生産しており、昨今はウクライナ産の羽毛が、その品質を評価され注目されています。
ヨーロッパ以外でも、カナダ産の羽毛はかさ高で、保温性がよく良質であります。
これらの羽毛とは別格で、ダウンの宝石と呼ばれる羽毛が存在します。それは「アイダーダウン」と呼ばれる、北極圏に生息する野生のカモの羽毛で、年間でわずかしか採取できません。
羽毛の話ばかりになりましたが、羽毛布団のポイントとしてあと二つあります。
一つは側生地の品質、これは羽毛を包む外側の生地のことです。縦糸と横糸の密度が高いものが品質の良いものとされます。また細番手の木綿の生地がお勧めです。
最後に仕立て・縫製です。これは羽毛布団を選ばれる際に意外と見落としがちですが、キルティング方法やダウバックの縫製等しっかりとチェックしましょう。これらは価格に反映されることが多いので、あまりにも低価格なものは、このあたりの品質を疑ってみてください。
(文/Takeshi Tsukiyama)
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