よく洗剤の残留がアトピー等の要因として指摘されたり、アレルギーの方が合成洗剤で洗った肌着で痒みを感じたりする事例があります。お洗濯でも、すすぎや脱水については、あまり興味を示されないのでないかと思います。
これらを踏まえれば、すすぎだって大切な事だと思います。より効率よくすすぐにはどの様にすれば良いのでしょうか。
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洗いたての衣類に洗剤や柔軟剤の匂いがしますよね。あれは言い換えると、界面活性剤や芳香剤などが残留しているためです。そもそも、100%洗剤を取り除くことは不可能です。
洗剤の残留に関して、実験結果(実験対象は肌着)を参考にしますと、下記のような結果になりました。
①洗濯槽に水をためて一回3分すすいだ場合(20℃)
一回目のすすぎで洗剤の残留は約半分になり、二回目で約3分の1、三回目で約4分の1となった。しかし、それ以降回数を重ねてもほとんど変化はなかった。
②洗濯槽に水をため、さらに水を加えて流しながらすすいだ場合(20℃)
およそ1分で半分の残留になり、6分でためて3回すすいだのと同レベルの約4分の1になった。
従って、すすぎは水をためる場合は3回、流し水の場合は6分が目安となるでしょう。
しかし、流し水の場合は水量に気をつけなければ水を無駄にするばかりか、洗濯槽にたまる水量が多すぎると水流が強くなりすぎて繊維を傷つける可能性があります。
流し水ですすぐ際は、必要最小限の洗濯槽の容量で毎分10リットルほどの水量の流し水にするべきでしょう。
又、ためてすすぐ場合は水を代えるたびによく脱水しましょう。
もう一つのキーワードとなるのは温度です。
洗いの工程で温水を使われる方は結構いらっしゃると思いますが、すすぎで温水を使われる方は少ないと思います。
実際、家庭では40℃前後の温水をすすぎに使う事は難しいでしょう。しかし、洗濯石鹸など残留しやすいものでも一回目のすすぎを40℃の温水で行うとかなりのすすぎ効果がえられます。
上記の実験を40℃の温水で行った場合「①は1回目のすすぎで②は1分のすすぎで4分の1の残留量になる。」と言う結果になりました。もし、洗濯石鹸をご利用の方で石鹸の残留による黄ばみを経験された方は、一回目のすすぎを温水で為されば良いでしょう。
次に脱水について、現在はほとんど洗濯機による遠心力脱水か手絞りだと思います。
遠心力脱水の場合は、洗濯機の機種により脱水槽の大きさや回転力が違うため一概には何分とは言い切れません。
一応の目安としては最初の1分で急激に脱水し後は緩やかな曲線を描くようになります。しかし、ポリエステルと綿では疎水性のポリエステルの方が早く絞れますし、同じ綿でも厚手と薄手では絞りも当然違います。又、デリケートな繊維は脱水をやりすぎるとシワが伸びなくなる可能性もあります。
デリケートな繊維は弱脱水の後、タオルでくるみ軽く押して水気をとる様にしましょう。脱水は乾燥時間にも密接に関係します。乾燥に時間を掛けすぎると、繊維は長時間、高い湿度にさらされるので伸び・縮み・ねじれ等の変形の原因となる可能性が在ります。
たかがすすぎ、たかが脱水と思わず、関心を持っていただきたいです。
(文/Takeshi Tsukiyama)
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