漂白剤シリーズその3です。
前回紹介しました「過酸化水素」これを掘り下げてみます。
プロのクリーニングでは、こちらを使っています。
35%という濃度の過酸化水素です。
家庭向けの7倍以上の濃度を使ってます。
液は無色透明です。
何も分解していない時は無臭です。
では実際に、この過酸化水素を分解させて見ましょう。
下に続く
電車内や人混みなど
マスク着用を気にする場面など「エチケット用」として最適
呼吸がしやすく、蒸れないクールエアマスク「Be*AIR」
ヒーターで加熱してみました。
液温が70℃になっても変化は見られません。
そこにメタ珪酸ソーダを投入してみました。
それがこれ。
このように過酸化水素は
高温
高アルカリ
といった条件がそろうと
劇的に分解することがわかります。
このとき、最大の漂白効果を発揮します。
なので家庭洗濯では
このような条件がそろいにくいので
色柄や繊維にやさしい漂白剤として販売されています。
しかし実は
過酸化水素を分解させる物質が他にもあるんです。
それが金属。
過酸化水素は金属成分に触れると急に分解しやすくなるんです。
それを化学では「触媒」と言います。
私なりの触媒についての原理はこうです。
金属「過酸化水素君、なんだか窮屈そうだね。」
過水「なんだかきつい感じがしてたんですよ。」
金属「だろ。君、実は水になりたいんじゃないの?」
過水「そうだった。水になりたいんだ。」
といった効果でしょうか。
常温の過酸化水素に金属が触れるだけで
分解が行われます。
過酸化水素の溶液にタオルの切れ端。
そこに10円玉を投入しました。
そのまま放置しておくだけで分解が始まり、酸素を発生しています。
反応する金属は豊富で
鉄 銅はもちろんマンガンといった金属でも反応します。
実はこの効果によって洗濯の事故につながることがあります。
それがアクセサリーです。
・ネックレス ブレスレッド 時計 それがブラウスやシャツとこすれる。
・目には見えないですが金属成分が服に移る。
・漂白剤はその部分にだけ分解が促進される。
・生地の色が薄くなる。
不思議な色抜けがあったら、これが原因かもしれませんね。
(文/Hideshi Mihara)
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